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こんにちは。
名古屋市東区にある自家焙煎珈琲屋「澤井コーヒー本店」スタッフのヨシダです。
このブログでは毎回テーマを決めてコーヒーをハンドドリップし、その内容をご紹介しております(^^)/
「この方法が正しいよ!」
ということではなく、
「こんな風に淹れてみたけどどうかな?」
と、皆様とお話しする気持ちで投稿していこうと思っています。
皆様がハンドドリップをやってみるきっかけや、困ったときのヒントになりましたら幸いです。
また、使用するお豆は全て当店で販売しておりますので、お豆選びの参考にもぜひご活用ください。
【今回のテーマ】
コーヒーの王様「ブルーマウンテンNO.1」の魅力を最大限に引き出したい!

コーヒーの王様として名高い「ブルーマウンテン」というコーヒーはご存知でしょうか。
コーヒー豆の種類や産地に詳しくない方でも、名前はなんとなく聞いたことがあるという方は多いかと思います。

「ブルーマウンテンコーヒー」とは、ジャマイカのブルーマウンテンエリアで栽培されたコーヒー豆のことです。
この地域は、昼夜の激しい寒暖差や険しい斜面による水はけの良さなど、品質の良いコーヒー豆を栽培するのに適しています。
また、ブルーマウンテンの中でも「No.1」「No.2」「No.3」「セレクト」などの格付けがあり、当店では最高ランクである「No.1」をお取り扱いしております。
ジャマイカの限られたエリアで栽培され、その格付けの中でも最高ランクに位置するこの豆は、まさに別格の風味を持っています。
お客様からも「せっかくの高級豆、失敗したくない」「どう淹れれば一番美味しいの?」という切実なご相談をよくいただきます。
以前、お客様からのご相談をきっかけに、InstagramにてHARIO V60を使ったレシピをご紹介したことがありました。

≪投稿はこちら≫
こちらの投稿では、できるだけいつもと同じ工程でブルーマウンテンNO.1を美味しく飲んでいただけるようベースは当店の基本レシピのままにしました。
湯量や時間などは変えず、
粉の挽き目を【少し粗め】にして、
粉の量を【少し多め】にする
というご提案でした。
ほぼいつも通りの工程でも、ブルーマウンテンNO.1をの良さを引き出せるレシピになっております。

ただ、せっかく最高級のお豆を買っていただくのなら、ご自宅でもお豆の魅力を最大限に引き出せるようご提案したい!と考え、今一度ブルーマウンテンNO.1と向き合ってみることにしました。
そして、
「このレシピでブルーマウンテンNO.1を飲んでみてほしい!」
というブルーマウンテンNO.1専用の贅沢レシピを、この度3代目店主と一緒に考えました!

(三代目店主です。)
【使用するお豆】
使用するお豆はもちろん「ブルーマウンテンNO.1」です。
ブルーマウンテンの中でも「No.1」「No.2」「No.3」「セレクト」などの格付けがありますが、当店では最高ランクである「No.1」をお取り扱いしております。

【使用するドリッパー】
今回使用する器具はカリタ ウェーブドリッパーというドリッパーです。
サイズは1~2人用の「155S」を使用します。
平らな底に小さな穴が3つ空いている構造が特徴です。
独自のウェーブフィルターと組み合わせることで、均一で安定したドリップができます。


今回はこちらのドリッパーを使用しましたが、このブログのポイントを意識していただけたら基本的にどんなドリッパーでも大丈夫です。
特定のドリッパーでないといけないという事は無いですが、比較的相性が良いおすすめのドリッパーはブログの後半でご紹介します!
【粉の粗さ】
今回は「粗挽き」の粉を使用します。

コーヒーは粗めに挽くと酸味が出やすくスッキリした味わいに、細かめに挽くと苦味が出やすくコクのある味わいになります。
ブルーマウンテンNO.1の繊細な酸味と上品な甘みだけを抽出できるよう、粗挽きでドリップします。
【本日のレシピ】
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豆:16g
挽き目:粗挽き
湯温:88℃
器具:カリタ ウェーブドリッパー155S
▶全体的にサラサラっとドリップしましょう!
①0:00 お湯を35g注ぐ
②0:30 計120g注ぐ
③0:50 計180g注ぐ
④1:10 計240g注ぐ
⑤1:40頃 抽出が200㎖になったら引き上げ。
(最後まで落とし切らないのがポイント。雑味が出ないようにする)
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【ブルーマウンテンNO.1の落とし穴】
高級なお豆ほど「一滴一滴、丁寧にゆっくり淹れなきゃ」と思いがちですよね。
でも、実はそれがブルーマウンテンにとっては最大の落とし穴なんです。
ブルーマウンテンNo.1の魅力は、極めて繊細な甘みと華やかな香りにあります。
じっくり時間をかけてドリップしてしまうと、その繊細な良さが「雑味」や「渋み」に埋もれてしまうのです。
(雑味や渋みはコーヒーの味に深みを持たせたりアクセントになる場合もあるのでが必ずしも悪いわけではないのですが。)
今回の場合は、
「ゆっくりじっくりドリップ」ではなく「サラサラっとお湯を注ぐ」
ことを意識してみてください。
(感覚的な表現で申しわけないのですが、「ドバドバ」「バシャバシャ」ではなくあくまでも「サラサラ」なイメージです。非常に感覚的ですみません・・・)
「粉を粗めに挽いてサラサラっとお湯を注いだら味が薄くなるのでは?」
と思った勘の良い方もいらっしゃるかと思いますが、今回は、その為に粉量を多めに設定しております(^^)/
粉を粗く挽いて量を増やす事で、(詳しい原理などは割愛しますが)美味しい成分だけを抽出することができます(^^)/
ブルーマウンテンNO.1を美味しく飲んでいただく贅沢なレシピです(^^)/

(いつもは湯量240㎖に対して粉量14g。今回は2g増やした16gです。たかが2gされど2g。)
【実際どんな味になったのか】
上記のレシピで淹れたコーヒーがどんな味になったかというと・・・
・ほんのりと感じられる甘みとほどよい酸味
・お湯を注いだ瞬間から立ち上がる爽やか香り
・紅茶のように軽やかで華やかな風味
・コーヒーらしい苦味はほとんど無い
このような風味になりました!

飲んだ時にふわっと華やかな香りが鼻を抜け、口のなかに柔らかい甘みが広がります。
ちなみに、余韻も軽やかで繊細な味わいなので、淹れたてのアツアツの状態よりも少しだけ温度が下がってからの方が美味しいです。
【相性の良いドリッパー】
ブルーマウンテンNO.1の甘みや香りはとても繊細。
その繊細で上質な味わいを引き立てる為には、「雑味」や「渋み」をできるだけ出さないようにドリップするのがポイントです。
ご自宅にドリッパーが複数あって選択できる方は、「雑味」や「渋み」が出にくいドリッパーを選びましょう。
それはズバリ、
お湯の抜けが早い構造のドリッパー
です。
具体的には、
・ドリッパーとフィルターの間に隙間があり空気の通り道があるもの
・ドリッパーの底の穴が大きいもの
です。
例えば・・・

左:ORIGAMIドリッパー
中:HARIO V60
右:CAFEC フラワードリッパー
これらは比較的お湯の抜けが早いのでブルーマウンテンNO.1と相性が良いです。
一方で、お湯抜けのスピードが比較的ゆっくりのドリッパーでも、本日ご紹介したレシピとポイントを意識することで、ブルーマウンテンNO.1の良さを引き出すことができます。
≪ポイント≫
◎粉を少し粗めに挽く
◎粉量を少し増やす
◎じっくりではなくさらっと抽出する
◎抽出液を最後まで落とし切らない
ちなみに、今回使用した「カリタ ウェーブドリッパー」は特別お湯抜けが早いドリッパーではありませんが、今回のレシピでしっかり美味しく抽出できています👍

皆さんもぜひ、特別な一杯をお試しくださいね(^^)/
【おまけ:スタッフ吉田の失敗談】
実は、今回のレシピに至るまでにはいくつかの試行錯誤がありました。
(ここからはちょっとマニアックな内容です。すみません。)
まず、ブルーマウンテンNO.1(以下、ブルマン)はできるだけ雑味や渋みを出したくないというのがレシピづくりの大前提。
お湯抜けの良いドリッパーでサラッと抽出したらよいのではと考えました。
となると、当店でいつも使用しているHARIO V60が思い浮かびます。

ですが、冒頭でも書いたようにHARIO V60のドリップは一度ご紹介したことがあり、せっかくなので違うドリッパーで試したいということと、どんなドリッパーでもブルマンの良さを引き出せるレシピを提案したいということで、
・お湯抜けが特別早いわけではない
・比較的持っている方が多い
という理由から、
ウェーブドリッパーでレシピを考えることにしました。

まずは当店の基本レシピで淹れてみました。
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豆:14g
挽き目:中挽き
湯温:92℃
① 0:00 お湯を30gまで注ぐ
② 0:30 計 90gまで注ぐ
③ 0:50 計140gまで注ぐ
④ 1:20 計190gまで注ぐ
⑤ 1:50 計240gまで注ぐ
⑥ 3:00 抽出完了
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飲んでみました。
「・・・うーーーーーーん?」
ブルーマウンテンNO.1の持つ軽やかな酸味とほんのりした上品な甘み。
苦さや重さが無く爽やかな感じ。
もちろん美味しいんです。
美味しいんですけど・・・
「ブルマン君の良さって、これが最大限なの?」
という物足りなさを感じてしまいました。
個人的に少し気になったのは、香りの弱さと冷めた時に感じる渋み。
当店の基本レシピでは、ブルマンの良さを引き出し切れていないと感じました。

次に、以下のレシピでドリップ。
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豆:16g
挽き目:粗挽き
湯温:88℃
① 0:00 お湯を30gまで注ぐ
② 0:30 計 90gまで注ぐ
③ 1:10 計150gまで注ぐ
④ 1:40 計240gまで注ぐ
⑤ 2:30頃 抽出完了(抽出量200ml目安)
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先程の反省を生かし、粉の粗さや湯温、抽出時間など、雑味や渋みが出にくいように調整してみました。
飲んでみました。
「う・・・薄い😢?????」
雑味や渋みが出ないようにと考えてみたレシピでしたが、抽出したい美味しい成分も抽出しきれていなかったようで、香りや味は薄いのに渋みの印象が強くなってしまいました。
「ブルマンの良さを引き出しつつ、雑味や渋みが出ないようにするにはどうしたら良いのだろう・・・。」
「クリアで軽やかな味わいにしたいけど薄くなってしまう・・・。」
困ったのでこの人に頼ります。
/
3代目3代目~!!!
\
\ はーい /
3代目によると、先程のレシピで味が薄いわりに渋みが出てしまった大きな原因は「抽出時間」だそう。
ブルマンにとっては2分半の抽出は長すぎたみたいです。
どういう風に淹れたらブルマンの魅力を最大限引き出せるのか。
澤井コーヒー本店、今一度ブルマンと真正面から向き合いました。
粉の挽き方、お湯の温度、お湯を注ぐペース。
ひとつずつ変えて味を確かめていきました。
そしてたどり着いたレシピが今回のブログでご紹介したこちらのレシピでした。
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豆:16g
挽き目:粗挽き
湯温:88℃
器具:カリタ ウェーブドリッパー155S
▶全体的にサラサラっとドリップしましょう!
①0:00 お湯を35g注ぐ
②0:30 計120g注ぐ
③0:50 計180g注ぐ
④1:10 計240g注ぐ
⑤1:40頃 抽出が200㎖になったら引き上げ。
(最後まで落とし切らないのがポイント。雑味が出ないようにする)
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同じお豆を使用しているのにドリップの違いだけで香りの立ち方が全く違いました。
これがハンドドリップの奥深さ。
コーヒーの王様と呼ばれるブルーマウンテン。
みなさんもぜひ、一度味わってみてはいかがでしょうか。
(私の失敗談も含めて)最後まで読んでいただきありがとうございました!


