澤井コーヒー本店のデカフェ(カフェインレス)

目指したのは「ただのコーヒー」
- もう一度コーヒーを飲む時間を楽しみたい方へ
- 昔ながらの焙煎のやり方でデカフェが「ただのコーヒー」に
- 焙煎のポイントは「低温長時間」と「二度焼き」
- デカフェをご提供するうえで澤井コーヒー本店が大切にしていること


デカフェ(カフェインレス)コーヒーを飲んでいる人のなかで、「いままでデカフェしか飲んだことない」という人はほぼいないと思います。元々コーヒーが好きだったけど、何らかの理由でコーヒーが飲めなくなったり、飲む量を控えたりしています。
そんな方にとって、コーヒーを飲みたいという気持ちを十分に満たせるもの、それが理想のデカフェだと考えています。
ふとコーヒー飲みたいと思ったとき
「デカフェで我慢するか」ではなく
「うちにはあのデカフェがある」

そう思ってもらえる味にできたものだけ、
澤井コーヒー本店ではラインナップしております。
昔ながらの焙煎手法で
デカフェの豆は、カフェインを除去する過程で一度水分を含ませて、乾燥させています。そのため通常の生豆とは細胞の構造が異なります。通常の豆を焙煎する時と同じ火の通し方をすると、デカフェ独特の風味が残ってしまい、結果的に飲んだときに「美味しくない」と感じるデカフェになってしまいます。
色んな方法を試すなかで見つけた、デカフェにピッタリの焙煎手法は、私たちが70年来続けている昔ながらの焼き方でした。
焙煎のポイントは低温と二度焼き
デカフェを劇的に美味しくした焙煎手法とは「低温長時間焙煎」と「二度焼き」でした。

「低温長時間焙煎」
コーヒーの焙煎はオーブン調理のようにまず予熱をします。予熱後の焙煎機に豆を入れる投入温度はロースターによって違います。本を読んだり、ほかのロースターさんと情報交換をして、私たち澤井コーヒー本店の投入温度が他より少し低いことがわかりました。さらに焙煎1回にかける時間が長いことも分かりました。
投入温度が低く、焙煎時間が長いと豆にゆっくり火が入るため、やわらかく角のとれた味になります。ただゆっくり過ぎると味気の無いスカスカなコーヒーになるので、その塩梅に技が光ります。

「二度焼き」
当店では一部のコーヒーで、1つの生豆を二度焙煎しています。焙煎の途中で釜から出して冷まし、もう一度焙煎機に投入するやり方です。二度焼きをする理由は、コーヒーの味を柔らかくするためですが、作業工程も2倍になり、豆の個性を強く引き出すことには向いていないので、いま二度焼きをしているロースターはかなり少数派だと思います。
「低温長時間焙煎」や「二度焼き」は作業効率が悪く、今時流行らないタイプの焙煎手法です。それでも私たちが続けているのは、喫茶店で飲むコーヒーのような、毎日飲んでほっとする味をつくるためです。
そんな古い焙煎のやり方が、当店のデカフェを生み出しました。

デカフェをご提供するうえで大切にしていること
デカフェをご提供するうえで大切にしているのは「選ぶ楽しみ」です。
一般的に、デカフェは需要が限られるため、どのお店も1種類しか置いていないことがほとんどです。しかし、コーヒーの醍醐味は「今日はスッキリしたものがいいか、それとも深いコクが欲しいか」と、その日の気分で選ぶ時間にあるはずです。
私たちのこだわりは、デカフェであっても「中煎り」と「深煎り」の最低2種類を常時ラインナップすること。 華やかな香りや柔らかな甘みを楽しめる中煎り、そしてミルクに負けない力強い苦味とコクを持つ深煎り。
「今日はどっちにしようかな?」
その一言こそが、コーヒーを愛する人が取り戻したい日常の風景だと考えています。
もちろん、2種類を常に維持するのは容易ではありません。デカフェの生豆は品質の振れ幅が大きく、私たちが納得できるクオリティの豆が手に入らないこともあります。そんな時は、たとえ在庫が切れてしまっても、納得のいかない豆を売ることはしません。それが77年続くロースターとしてのプライドであり、お客様への誠実さだと考えているからです。
3代続く昭和生まれのコーヒー焙煎屋だったことと、コーヒーが飲めなくなった妻の存在があったこと。
偶然が重なって生まれた1杯のデカフェコーヒーで、もう一度コーヒーを楽しむ時間がご提供で来たら何より嬉しく思います。

「私がデカフェを焼き続ける理由」https://sawaicoffeehonten.com/blogs/sandaime/why_decaf