最後に:このプロジェクトを通して感じたこと

今回コラボに至った経緯

 2024年3月頃、縁あって愛知商業高校よりオファーをいただきました。「課題研究」という授業の一環で、高校3年生の学生さんと企業が、1年間を通して共同で商品開発などをするプログラムです。

 お声がけいただいたところから「この1年間なにをするか」を担当の先生と話し合い進めてきました。その中で常に考えていたのは、縁あってご一緒することになった学生さんにどんな経験をしてもらいたいだろうか、ということでした。

 せっかくこういう形で携わるなら、コーヒーについての座学を繰り返すのではなく、体験をしながら考え、自らの意見を出し、その意見をまとめて一つの形にする。そして形にして終わりではなく、知ってもらうための発信をする。そう考えた結果、一つの商品を作り、販売まで体験してもらうことになりました。

「なぜ?」を言葉にする力

 今回のプロジェクトで私は2つ印象に残ったことがあります。その1つが、私が想像していた以上に、「なぜ」を言葉にする力を学生さんが持っていることでした。

 このプロジェクトを進めるうえで、何度も「なぜ?」を問いかけました。「どうしてターゲットをコーヒーが苦手な人にしようと思いました?」「どうしてこの味を選びました?」「どうしてこの甘さ?」「どうしてこの名前?」「どうしてこのデザイン(色味)?」etc。なぜなぜおじさんでした。

 そのひとつひとつをしっかり考えてくれて、かつ、しっかり自分の言葉で答えてくれた学生さんの姿がとても印象的でした。

 普段高校生さんと接する機会は無いので、どうしても比較対象が当時の自分になってしまうのですが、高校3年生の自分と比べたときに、こんなに言葉を紡ぐ力はなかったと思います。

 きっと日々愛知商業高校のみなさんが「なぜ?」を言葉にする習慣を持っていたのだと思いますし、なにより1つの商品を作るうえで「作り手の思い」は非常に大切だと考えているので、このプロジェクトを進めるうえでもこの「なぜ」を言葉にする力を学生さんひとりひとりが持ってくれていたことはとても助けられました。

 

商品をもっと知ってほしいという気持ち

  もう1つ印象的だったのは、「自分たちが作った商品をもっと知ってほしい」という思いの強さです。

 校内での試飲会を学生さんが提案してくれたことや、商品紹介動画への取り組み方、販売用のPOP・チラシを作るスピードなど、いろんな面で「私たちのカフェオレベースをもっと知ってほしい」という思いを感じました。

 オンラインストアに掲載しているこの特設商品ページも、そんな思いの結晶です。実際このページに掲載している文章や写真、キャッチコピーなどは大半が学生さんに作ってもらったものです。すごいですよね。提出してもらった写真や文章を見たときに、学生さんたちの勢いに乗せてもらって、商品ページのイメージがどんどん湧いてくるような感覚になりました。結果、大容量の商品ページになりましたが、楽しく読んでいただけたら嬉しいです。

 そしてそんな思いを受け取って、このカフェオレベースを飲んでくださったあなたが、さらなるコーヒー「愛」を育み、「笑」顔になっていただけたらなにより嬉しく思います。

 最後になりますが、ここまで共にプロジェクトを進行してくださった愛知商業高校の澤井先生(まさかの澤井コラボ!)への感謝で締めくくりたいと思います。